2012年02月05日(日)

少し、甲子園の実家に帰っていました。大阪の梅田は少し歩きましたが、今回は神戸には行きませんでした。

最近は、実家に帰っても神戸まで足を伸ばせていません。それが少し残念です。

神戸は、とても好きな街です。

学生時代には、学校があるのは大阪なのにも関わらず、月に一度は神戸に行っていました。震災以前も、以後も同じように行きました。

いつもより早く起き、神戸に着くと、まずは神戸元町駅近くのエビアンという老舗の喫茶店に行きました。

関西ではじめてサイフォン式を採用した喫茶店というからには、古いのでしょう。有名な作家が愛用していた席というのもあるような、そんなお店です。

僕は、そこで珈琲の淹れ方を眺めたり、その日一日の予定を立てたり、あるいはぼーっとしたりしながら、珈琲を飲むのが好きでした。

いつも一人で行きました。

朝のエビアンは、常連さんが殆どで、その多くが、僕と同じように一人で珈琲を飲んでいました。

エビアンには、音楽がありません。客の会話と珈琲を淹れる音とカップを洗う音が、うるさくなく静かでもなく、とても心地よいBGMでした。

珈琲の苦みのように、学生時代の僕の、せいっぱいの背伸びだったんでしょう。

今でも、朝のエビアンには行きたくなります。

あのBGMを聞きに。